東日本大震災をきっかけとして多くの人が「放射線」とか「放射能」という言葉に敏感になりました。放射線はレントゲンやCT検査などに応用されており私たちの暮らしに欠かせないものになっています。一方で、浴びすぎると皮膚障害、白内障、脱毛、細胞の癌化など人体に有害です。視覚や触覚で感じ取ることができず気づかないうちに浴びていることもあるでしょう。そう考えると怖いものでもありますが、放射線は放射線であり、善も悪もありません。
医師も放射線の授業があります。放射線が細胞に与える効果、しきい値、早期障害、晩期障害、治療への応用などなど。放射線の授業の中に必ず放射線防護に関するものが含まれています。不要な放射線被爆を避けるにはどうしたらよいかという話です。
私たちは治療や検査のため患者さんに放射線を照射することがあります。私たちが放射線を照射されることはありません。しかし、私たちも放射線を浴びることがあります。
それは放射線を使用する際に患者さんのそばにいないと行けない場合です。例えば、状態が悪い患者さんのCT検査に付き添う場合です。本当に重症な方は撮影時もそばについていることがあります。あとは血管造影検査、X線透視を併用する内視鏡検査、CT装置(と画像)を使った穿刺、X線透視を使った整復などです。
放射線被爆を“ゼロ”は難しいとして、少しでも減らすためにはどうしたらよいでしょうか。
その鍵が“距離・時間・遮蔽”なのです(放射線防護の3原則)。
これは言ってしまえば単純な話です。
・放射線源から離れましょう。離れるほど被爆は減ります。
・放射線を浴びている時間を減らしましょう。時間が少ないほど被爆は減ります。
・遮蔽物を置きましょう。放射線源と自分の間に何かあれば被爆は減ります。
この、“距離・時間・遮蔽”は人間関係に応用できます。
・苦手な人とは距離を置きましょう。
・苦手な人と一緒にいる時間を減らしましょう。
・2人きりにならず緩衝役になってくれる第三者を挟みましょう。
みなさんが放射線業務について被爆を意識することはあまりないでしょうが、人間関係に悩むという人は少なくないと思います。
苦手な人はどこにでもいるものです。上記三原則を心に留めておいてください。
距離・時間・遮蔽
距離・時間・遮蔽
距離・時間・遮蔽
距離・時間・遮蔽