「なんだてめーは。俺はそういう冗談は嫌いなんだ。てめーからぶち殺してやる。」
大男が藤依の胸ぐらを掴もうと腕を伸ばすが、ふらりふらりとかわす。
「ふらふら逃げてんじゃねー。」
「では、お言葉に甘えて反撃させてもらいます。」
藤依がそう言うと、一瞬で間合いを詰め、相手の胸元に入り込む。
「壊耳掌底(かいじしょうてい)!」ボクシングのフックのように相手の側頭部に掌底突きを入れた。
「あーん。なんかしたか。全然効かねぇな。」
大男は攻撃を食らってもびくともせず、また藤依を捕まえにかかった。
大男が腕を伸ばしたとの時。
(ぐらっ)
「うおっ、うおっ。」大男が突然倒れ込んだ。
「おえーーーーーー。」
そして突然多量の嘔吐をし始めた。
(???)
「あなたの中耳および内耳を破壊させていただきました。あなたの聴覚と平衡感覚はしばらくまともではないでしょう。」
やまじ「すごい。あれが先生の解剖拳。」
周りの黒マントの男達が慌てふためいている。さすがに今の戦いをみて叶わないと思ったのか、さっといなくなってしまった。