子供は思わぬ行動をとることがあります。大人の想像を軽く超えてきます。おもちゃや小さなビーズを鼻に入れて取れなくなってしまう子がいます。なんで鼻に入れちゃうんでしょう。不思議ですよね。6歳以下に多く、2-3歳が過半数を占めます。どうしたらよいでしょう。
よほど手前にある場合をのぞいて、手を出さない方が賢明です。たいてい押し込んでしまうからです。お父さん、お母さんなんて常日頃忙しいのに、「とれなくなっちゃった~」なんて言われたら「はーーー!?」ですよね。時間外の病院にこれから連れていくのか、どうしよう、とがっかりしてしまいます。
家でやっていいのは、自分で「ふーん」と息を出させること。反対の鼻を指で押さえて塞いで行ってください。これで出てしまえばもうけものです。でも2-3歳の子供の肺活量はたかが知れています。たいてい出ません。奥に入って取れないならあきらめて受診できる病院を探してください。鼻の異物は時間外であってもその日のうちに取るのが良いでしょう。子供が鼻をすすって奥へ行っても嫌ですし、ずっと粘膜に異物が当たると粘膜がダメージを受けて出血したりします。
受診するのは耳鼻科がベストですが、時間外に耳鼻科医がいる病院は限られています。いたとしたら本当にラッキーです。休日でも昼間ならクリニックの当番医がいるのでまずは市町村のホームページを確認してみてください。
病院へ行くとたいていは外科系の先生が対応することになると思いますが、鼻の異物に慣れた医師はほとんどいないでしょう。鑷子(せっし。ピンセットのこと)を使って取れれば取ってくれると思います。吸引チューブを使って取る場合もあります。取れればおしまいですが、取れなければ遠くても耳鼻科のいる病院へ紹介となります。あるいは、その病院に耳鼻科医の常勤がいれば、オンコールと言って呼び出しで来てくれるかもしれません。クリニックが受診できない場合は、耳鼻科を標榜している地域の中核病院へ対応可能かどうか問い合わせてみましょう。
まとめます。鼻の異物はその日のうちに摘出してもらいましょう。たいてい押し込んでしまうため、素人が手を出すべきではありません。耳鼻科の当番医を受診できれば良いですが、受診できない場合は耳鼻科がいそうな地域の中核病院へ対応可能か問い合わせてみましょう。