医学生というとどんなイメージでしょうか。天才タイプ、根暗なタイプ、生活が派手、色々なイメージがあると思います。
私の周りは色々なキャラクターの人がいましたね。簡単にはくくれないと思います。金持ちもいましたし、そうでない人もいました。親が医者の人もいましたし、そうでない人もいました。熱い志がある人もいればそうでない人もいました。
ただ、総じて学業は優秀でした。当然ですけど。
医学生はどんな6年間を送るのか、私の経験ですが紹介したいと思います。
1年生は一般教養です。数学、物理、化学の授業がありましたが、早く医師になるための勉強がしたかったので私は面白くありませんでした。哲学の授業や健康とは何か考えるみたいな授業もありました。大学受験勉強ばかりだった私にとって、そういった授業は新鮮でした。まだ医師の勉強はほとんどなく、暇な時間が多かったので最初は戸惑いました。課題も出されますが、地獄のような受験勉強に比べれば簡単ですぐに終わりました。放課後特にすることがなくてふらふらしていました。これまでの鬼のような受験勉強から解放され、生活から受験勉強が消えたのです。あと大学の授業は1コマ90分だったので、集中力が切れることもありました。ここで新しい友達とであったり、アルバイトをしてみたり、サークルに入ったり、ボランティアをしてみたりと色々な体験ができました。
2年生は一般教養も少しありますが、医学部特有の勉強も始まります。医学の基礎を学ぶわけですが、医学の基礎とはなんなのか。
それは機能について学ぶ生理学と構造について学ぶ解剖学です。この授業が始まると一気に医学生らしくなります。医師になるわけですから当然すべてを頭に叩き込みます。本当に全てです。全ての筋肉や骨、血管、神経などを頭にインプットします。特に解剖実習は大変な作業でした。1日中ご遺体と向かい合って人体の構造を学びます。なかなか教科書みたいにきれいに構造物を探し出すことができません。みんな医者になろうと思って来ているので、気分が悪くなる人は意外といません。生理学は生命現象や機能に焦点を当てた学問です。筋肉の刺激がどのように起こるのか、どうやって神経同士がやりとりするのかなど小難しくて大変でした。
3年生になるころには一般教養の授業はなくなって完全に専門の勉強になります。生体内での化学反応について学ぶ生化学や細菌学、寄生虫学、薬理学などまだまだ医学の基礎的内容が続きます。暗記ばかりで大変ですがこの基礎が病気のことを理解する大事な知識になります。
4年生になると基礎から臨床の授業にスイッチしていきます。これまでは基礎の暗記科目がメインでいたが、いっきに“医者っぽい”内容になるので楽しくなります。例えば右大脳で脳出血を起こしてしまった患者さんがいて左半身麻痺が出たとします。これは神経の走行を覚えていれば理解可能です。血液サラサラのお薬を飲んでいたらそれを打ち消す薬を投与します。これも薬理学の知識があればどういう仕組で作用が打ち消されるのかわかります。このような感じで基礎の知識が実践としての医療に結びつき始めます。
5年生になると病院実習です。今週は◯科、来週は◯科というように約1年かけて色々な部署をまわります。空き時間になると、「君は何科志望?」とか「何部なの?」とかよく聞かれます。「またかよ」と思っても顔には出さず、元気よく答えます。実習した科で出会った上級医や体験が後の進路選択に大きく影響することもあります。この頃から初期研修をどこの病院でするのか考え始め、病院見学なども行き始めます。
6年生実習と病院見学もありますが、多くの時間が国家試験の試験勉強に費やされます。基礎医学と臨床医学のすべての知識が問われます。その知識量は膨大です。教科書やプリントを積み重ねると自分の身長を超えるとも言われます。今の試験は2日間ですが、昔は3日間の試験でした。医者は体力と精神力が要求されるのです。自己採点してもうだめだと分かると、2日目、3日目に試験会場に来なくなる人もいます。
ざっとこんな感じですが、もちろん大学によってカリキュラムが違いますのでご了承ください。
授業や実習をメインに書きましたが、人によっては部活動に打ち込んだり、アルバイトに精を出したりします。部活動は特に熱心な人が多かったです。部活動は縦のつながりができるため情報戦に有利です。同じ釜の飯を食った仲間のつながりは強いです。卒業後も付き合いのある先輩や後輩ができ、仕事もやりやすくなります。同胞には親しみが湧くものです。
ただ、運動部の飲み会はお下品です。10代後半から20代前半の若者が酒を飲んで騒ぐわけですから当然かも知れません。特に男子、酔って服を脱ぎがちです。
これはあくまで一例です。都会か地方か、私立か公立かでまた大きく環境が違います。振り返ると大学生活はなかなか楽しく、学業以外にも多くの学びがありました。また多くの出会いがありそれが今の自分の生活につながっていると感じます。
*医学部受験をお考えの人へ
医学部受験者向けの書籍は色々ありますが、私は和田秀樹先生の著書を何冊か読んで参考にしました。もう古いのですが、モチベーションを上げるのに良かったと思うので紹介しておきます。和田先生は受験のテクニック本なども執筆され、受験生だった私はかなり助けていただきました。
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